精神疾患からの安楽死選択GLOBE 分析レポート
このサイトのデザインの良いところ
インタビュー時の写真や、娘さんの生前の写真、遺品棚、棺の写真を文中に表示させているので、
一人の人間としての物語を、読者にリアルに想像させることができていると感じた。
制度の説明だけではなく、家族の心情や、本人がどのようにして生きていたか、を伝える工夫がされていると感じた。

このサイトを読んで感じたこと
オランダでは、「積極的安楽死」が認められている。
ここで一旦、「安楽死」の概念について整理したい。
安楽死には、法律上の分野で、2種類に分けられる。
「積極的安楽死」と「消極的安楽死」の2種類である。
積極的安楽死とは、
致死薬の投与によって、直接死に至らせることだ。医師が積極的に死をもたらす行為のことである。
消極的安楽死とは、
延命治療を中止、または開始しないことで、自然と死を迎えさせることだ。
日本では、消極的安楽死である「尊厳死」のみが法律上認められており、
日本では、積極的安楽死は現在は認められていない。
このオランダの女性のケースは、
精神疾患を理由とした、致死薬を使っての安楽死であるので、積極的安楽死にあたる。
このサイトでは、お母様の語りが中心の文章である。
お母様の心情としては、
「娘を苦しみから解放させてあげたい」という、娘の苦しい気持ちを第一優先にしたと思われる。
お母様は本文で「エスターは自死でなく、安楽死を選んだことで、ひとりぼっちではなく、彼女を愛する人々に囲まれて逝くことができた」と述べている。
私は、本当に最悪な事態というのは、自殺だということを想像した。
もし、娘さんが、精神疾患により錯乱状態で、悲惨な自殺をしてしまったら?
急な衝動で、望まない死に方をしてしまったら?
このような方法による自殺のリスクは、苦痛を伴う可能性が非常に高いことや、未遂で後遺症を残す可能性もあることだ。
何より、家族と最期の時間を共有できない。
私はこのことを考え、
「積極的安楽死を導入する意義」というのは、
致死薬により確実に、かつ苦痛を伴わず、気持ちよく逝ける。
家族と最期の時間を過ごすことができる。
ということなのだと思った。
穏やかで、本人と家族が納得できる最期を選択することができる。
そのために、積極的安楽死制度は必要なのではないだろうか。
ただ、一つ誤解してほしくないのは、
私は、安楽死が「自殺の代わり」という位置付けをしていない。
安楽死は「医師や専門家、家族が何年も、数十年も付き添って診察し、さらに制度に基づいて手続きをした結果の、最終的な自己決定」であるため、私は、性質が全く異なると思っている。そしてこれは私は、本質的には「尊厳のある死の形」だと言っていいだろう。

出典
(
高須幹弥医師YouTube「私の安楽死に対する考えをお話しさせていただきます。」
)