憲法に自衛隊を 憲法改正推進本部 遊説・組織委員会 分析レポート
このサイトのデザインの良いところ
ヒーローヘッダー画像は、モザイク風フィルタをかけたような画像が使われており、私は珍しいと感じた。
モザイク風フィルタを使うことで、白文字のタイトル文字を読みやすくする工夫がされていると感じた。
白文字は背景画像が鮮明だと、視認性が落ちるが、
モザイク化されていることで、文字のアウトラインが目立ちやすくなっている。
またこのサイトの工夫点として、
メッセージの章よりも前に、コンテンツ(動画の横並び)を先に表示されている。
最初にメッセージ(思想)を配置すると、離脱される可能性があるので、それを対策するために、先に動画コンテンツを見せていると思われる。

このサイトを読んで感じたこと
このサイトの目的は、
憲法改正、特に、憲法9条に自衛隊の存在を明記することである。
自衛隊の明記という方向の世論の支持を広げていきたいという目的である。
その説得力を増すために、自衛隊のこれまでの活躍を、サイト内の動画やテキストでアピールしている。
憲法9条に自衛隊の存在を明記することによるメリットとして、
この筆者は「自衛隊の違憲論に終止符を打ちたい」と述べている。
私的には、長年続いた違憲論争を完全に解消することができると思うので、法的安定性を確保することができるのではないかと推測する。不必要な政争を減らすことができると思った。
そして、安全保障政策にも一貫性が出てくると予想される。
憲法に明文化されることで、政府や国会が、自衛隊を前提とした政策を打ち出せるようになる。それにより、より具体的な政策議論に集中できるようになりそうだ。
しかし、このような意見と対立する派閥として、護憲主義が挙げられる。
かつての日本では、憲法9条の存在により、世界に対して「日本は戦争をしない国」というシンボルになってきた歴史がある。平和ブランドだ。
憲法9条に自衛隊を明記することの最大の懸念点として、
軍事国家化するのではないか?というような、平和国家イメージを損なう可能性がある。また特に、周辺国である中国や韓国が不安がるのは間違いないだろう。
そのために、あえて自衛隊の存在を「グレーゾーン」として扱ってきたことによるメリットもあったという見解もある。グレーゾーン抑止力により、世界に対しては「軍隊ではない」という建前で、日本国内では自衛隊が安全保障を担うという、日本特有のバランスを保ってきた。
朝日新聞「9条 平和ブランドを捨てる理由はない」では文中で「戦後日本の基本軸があいまいになる。周辺国の不安を招き、地域の緊張要因になる恐れがある。」と述べており、「この60年をかけて培ってきた日本の「平和ブランド」を手放す損失は大きすぎる。」という懸念点が大きいと専門家の間でも意見が上がっている。
憲法9条がなかなか実現しない最大の理由は、おそらくそこにあるのではないか、と私は推測している。

参考にしたサイト、出典
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https://www.asahi.com/strategy/0503_18.html
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