BBC NEWS JAPAN ウクライナはなぜ核放棄 分析レポート
このサイトのデザインの良いところ
このサイトは真っ赤な色がイメージカラーである。
以前のNewsweekのサイト分析レポートでも書いたことだが、
速報性、緊急性を感じさせる色として、赤が使われることが多いと感じた。ニュースサイトは、人々がすぐ知りたい情報を扱っているので、赤色は相性が良いと思う。
またアメリカ発祥のニュースメディアサイトは、赤が多い傾向にあると私個人的に思っている。

このサイトを読んで感じたこと
このサイトの筆者は「30年前の1994年12月5日、ハンガリーの首都ブダペストで行われた式典でウクライナは、アメリカ、イギリス、フランス、中国、そしてロシアからの安全保障の保証と引き換えに核兵器を放棄した。」
この時期に、いったい何が起こっていたのか、もっと詳しく掘り下げた方が、ブダペスト覚書を結んだ背景が理解しやすいだろう。
私は、30年前に、ウクライナがロシアに核を返してしまった理由は、アメリカの都合だと考えている。
アメリカが、ウクライナに「ウクライナの核をロシアに返しなさい!」と強く働きをかけたからだ。
このサイトでは1994年にブダペスト覚書を結んだと書かれている。
その3年前の1991年にソ連が崩壊した際に、アメリカクリントン政権の方針では、世界から核を減らしたかったのだ。
そして当時はウクライナは核超大国であった。
それをアメリカが恐れた。
「長崎大学核兵器廃絶研究センター」のサイトで「NPTとはどんな条約ですか?」について解説されているのだが、
核拡散防止体制のために、核兵器保有国の増加を防ぎたかった。
だからアメリカが「ロシアに核を返せ!」とウクライナにアプローチし、ブダペスト覚書を結んだのだ。
そして、2014年にロシアがクリミア併合したことをきっかけに、ロシアウクライナ戦争が本格的に始まり、今でも長引いているのだが。
この2014年の状況として、ウクライナはこのクリミア併合のことについて、条約違反だと受け止められた。
ブダペスト覚書では、「ウクライナがロシアに核を返す代わりに、
アメリカ、ロシア、イギリスが、ウクライナを守るよ」という条約のはずなのに、
クリミアは侵略された。
そして、ここが核心部分でもあるのだが、
アメリカの言い分としては、
ブダペスト覚書は、安全保障ではなく、安全保障の「約束」だと。
要は、アメリカ側は「ウクライナを軍事的に守るなんて言ってないぞ!」ということである。
私的には、ウクライナがもしこの時、安全保障ではないことをわかっていたら、絶対に核を手放すことをしなかったと思う。
ウクライナとしては、軍事的にアメリカらが守ってくれると思って安心したから、核放棄したのだ。
ウクライナはこの点で、強い不満を抱いた。
このサイトの最後の方に「ドナルド・トランプ次期米大統領が中心となって来年中にも和平交渉を進める可能性があり、その中でウクライナの立場をできるだけ強いものにしておこうという方向性だ。」と述べられているが、
私的には、アメリカの責任はだいぶ大きいと考えている。
現在もアメリカの立ち位置は揺れ動いているが、根本的には、アメリカはウクライナを守る責任を問われ続けているだろう。

参考にしたサイト(
https://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/faqs/npt1
)