このサイトについて
このサイトはカウンセラーが運営している。主に、心理学や精神医学、脳科学、また人生観についての情報を提供されている。
今回のページではロボトミー手術という、世間では「世界最悪のノーベル賞」と呼ばれた、非人道的とも言える精神医療の歴史について解説されている。
このサイトのデザインの良いところ
このサイトの文章の構成は、「ロボトミーの普及→ロボトミー手術の後遺症→ロボトミーの衰退と暴走→最後に」というように、整頓された文章になっているので、読者が理解しやすい文章構成となっていると感じた。
精神医学界のタブー!!脳の一部を切除するロボトミー手術とは モチラボ イケてるキノコ|Webサイト100選
また、重要ワードやポイントとなる文章の部分は、大きなフォントで表示されており、見やすいデザインだと感じた。私個人的には、色のマーカーが着いていると、色に気を取られて、文章に集中できなくなってしまうので、テキストに色を使わないデザインの方が、個人的な好みである。特に文章量が多い場合は、見出し以外の解説文は無色の方が良いだろう。
写真は冒頭の一枚しか使われていないので、ロボトミー手術に関する資料や写真がもっとあったらよかったなと思う。
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このサイトを読んで感じたこと
ロボトミー手術というと、現代の日本人の多くは「第二次世界大戦後にアメリカを中心に行われたんじゃないの?」と思われるかもしれないが、実は戦後の日本でも、約2,000件ほどロボトミー手術は行われた。この手術は、日本人にも関係のあることなのだ。
なので、この筆者はこのことにも言及して欲しかったなと私は思った。
精神医学の真の目的は「人々の心の健康を取り戻すこと」であり、人々も全員それを願っている。
しかし、それに辿り着くまでの過程で行われた精神医療行為によっては、重大な副作用、隔離収容、人権侵害、人体実験的な医療行為が、過去のニュース等から確認されてしまっている。
20世紀には、ロボトミー手術、また水銀を人体に吸引させる治療が流行っていたが、この治療法は現在はタブー視され、ほとんど行われていない。
その理由はこのサイトの筆者が述べている通り「抗精神病薬での治療が一般化」されたからだ。
しかし、抗精神病薬や製薬会社の薬での治療なら安全なのか?と問われると、意見がわかれるだろう。
2004年頃、「パキシル」という抗うつ薬が、アメリカで副作用が危険すぎると警告、注意喚起が広まっていた時期に、日本では「副作用が少ない」という製薬会社のキャンペーンのせいで、処方が拡大普及されてしまっており、患者たちはなんの疑いもなく服薬していた。
そして、2020年以降の今の日本でも、
・子供の薬害、進学進路の諦め
・電気けいれん療法による記憶喪失
・誤診や過剰投薬による健康リスクや副作用
・閉じ込めや身体拘束による筋力低下、入浴制限やトイレ制限による不衛生や、それによって新たに生じるトラウマ症状
が問題視されることが多く、裁判沙汰になっていることも何度もある。
今の日本の法律だと、精神保健福祉法により、精神保健指定医が、1回の診察で、病名の診断・強制入院・強制医療治療を、セカンドオピニオン無しで実行することが、理屈上は可能になってしまっている。
要は「人々の心を元気にさせるために行なったはずの医療行為」が「人々の人生を滅茶苦茶にし、再起不能にさせてしまう」という危険な面もあるということだ。
精神医療と人権尊厳のバランス。これについて、私たちは未来も議論を重ねることになるだろう。