伊藤博文 歴史人物事典 分析レポート
このサイトについて
このサイトは小学生向けに歴史上の人物を4コマ漫画で端的に紹介するサイトである。
このサイトのデザインの良いところ

4コマ漫画の絵柄は、デフォルメされた親しみやすいキャラクターデザインである。
伊藤博文がどんな幼少期を過ごし、なぜ内閣総理大臣になれたのかが、簡潔に伝えることができている。
この漫画が小学生読者に与えている宿題はおそらく、
勉強や留学を頑張った後、どのようにして内閣総理大臣に任命されたのか?
内閣総理大臣に任命された後、どんな活躍をしたのか?
だと思われる。
この漫画は小学生読者に、調べ学習を促す目的が一番にあると思う。
このサイトを読んで感じたこと
漫画の下の解説文も、小学生が伊藤博文に親近感を持ちやすいような書き方をしている点が、
簡単なことば使いの文章の中から、凝らされた文章表現の努力や感性を感じる。
小学生の心を掴む工夫が、サイト全体から伝わってくる。

文中で、「伊藤博文は「豊臣秀吉は小さかったが、天下を治める大人物になった。だから自分も大人になったら立派な人になる」と言った」と述べられている。
この、豊臣秀吉は小さいという話は、おそらく「フロイス日本史」を幼少期に読まれたのでは?と、私は読んでいてすぐに思い浮かんだ。ルイスフロイスは織田信長と仲が良かったので、フロイスは「フロイス日本史」という本を書かれたのだが、そこに豊臣秀吉について「背が小さく容姿が醜かった」と綴ったらしいので、伊藤博文はその文章が印象に残ったのだろうと私は想像した。
豊臣秀吉が大人物になった理由の一つとして、織田信長が身分を 問わない抜擢人事を行なっていたというのがあるのだが、
伊藤博文も百姓の身分だったのにも関わらず、藩主島津斉彬から評価され、抜擢された。
その点は豊臣秀吉と共通しているだろう。
そして、伊藤博文は有言実行し、本当に大人物になり、子供の頃いじめてきた武士を見返すことができたのは、素晴らしいと思う。