なぜエリート達を操れたのか?麻原彰晃 多摩中央葬祭 分析レポート
このサイトのデザインの良いところ
このサイトでは、文中で、事件現場の写真や新聞記事の切り取り画像、ニュースで実際に使われた画像を多く使用しているので、説明の補足として素晴らしいと思った。
このサイトは緑を基調としている。
葬儀屋は紺色が多いと思うが、
緑を採択した理由はおそらく、
遺族の方々や故人に対しての安らぎの気持ちを与えるためだと思った。
緑色は柔らかく寄り添うようなイメージだ。
また、自然にかえる意味があると思われる。
自然というのは、再生、循環、のようなストーリーを感じさせる。
次の世代への命の継承、の象徴かもしれない。
ヘッダー画像に花の画像を使用しているので、そういった意味が込められていると推測する。

このサイトを読んで感じたこと
このサイトの筆者は、高学歴の若者がこぞって入信した理由を、文中で、
私なりに要約すると、
・日本のバブル崩壊後、いい大学に入ったのに成功できないかもしれない
そう考えていた、不安を抱いた若者を、オウム真理教が取り込んだからだ、
と提唱しているのだが、
私はこの筆者の推測は、時系列を考えると、辻褄が合わないと感じた。
なぜなら、バブル崩壊は1991年〜1993年頃にかけて株価や地価の急落が起きたのに対し、
地下鉄サリン事件は1995年に起き、またそれ以前からも事件を多数起こしていたことから、
オウム真理教が、エリート信者を取り込んでいたのは、バブル期真っ只中だと推測できるからだ。
では、なぜエリート層が取り込まれたのかというと、
高学歴だったからこそ、「自分は何かを成し遂げられる人間になりたい!」「社会の役に立ちたい!」という、意欲や知的好奇心が、人の何倍も高かったからだ。
その根拠は、FNNプライムオンラインの記事で、
地下鉄サリン事件の実行役だったが、自首したため、唯一実行メンバーの中で死刑を免れた、林郁夫は、インタビューの中で、
「林は医師として多くの患者の死に触れる中、絶望的な無力感に苛まれ、「死」という過酷な現実に対してできることはないか…という純粋な思いから宗教にのめり込んでいく。」と発言しているからだ。
また、私個人的には、彼らはおそらく、幼少期から成績優秀で、親や周囲の大人達から、優秀な子であることを褒められたり、親戚間やご近所付き合いの中で、親の自慢話に使われたことなどが、彼らに「自分は素晴らしい子でならなくては」というプレッシャーや強い規範意識が、人格形成過程の長年の英才教育によって刷り込まれた可能性が高いと推測する。
また、オウム真理教で使われた、サリンや違法薬物等の開発は全て、反社会的勢力から取り寄せることなく、自分らで開発したのだ。
宗教施設内で全て、理系エリートが実験、調合、開発をした。
さらに、オウム真理教の教義は、「宗教と科学の融合」のような世界観でもあるため、
理系エリートからしたら、知的好奇心が強く刺激され、魅了されたのだろう。
正直、こういう話をするのはとても不謹慎かもしれないが、
私は当時、産まれてもいないし、全く世代でもないのだけれど、
正直オウム真理教は非常に興味深いと思ってしまっている。
このオウム真理教の事件から、
現代の若者や優秀層も、同様の構造で過激思想団体に惹かれ得るということを、教訓にできるだろう。
特に今の日本は競争が大変厳しく、大学進学率は60%で、早慶レベルでも就活失敗したり、
終身雇用制度の崩壊により、エリートでも社会でうまく生きていけない人々がいる。
日本人は、最も平均IQが高い国(平均110ほど)だと言われているのに、ワープアや、過労、必死に働いているのに、心も金銭も余裕がない状態。
そんな世の中の状況の中、駅や大学キャンパス内で、勧誘チラシが配られている。
過激宗教、セクトは、常に私たちの隣に潜む。

参考にしたサイト、出典
(
https://www.rakuten-card.co.jp/minna-money/feature/article_2008_00002/
https://www.fnn.jp/articles/-/3093?display=full
)