核兵器の廃絶と、核の傘に安全を頼ること 分析レポート
このサイトのデザインの良いところ
このサイトの見出しの「OPINION」というタイポグラフィは、クリーム色の枠とまたがって表示させている。
多くのサイトデザインは、見出しにバックグランドカラーで色をつけることがほとんどなので、このサイトのデザインは大変珍しいと感じた。
このシノドスというサイトは、国際社会動向について発信するサイトなので、
このサイトデザインを採択した意図は、私は、「枠や常識を乗り越えた意見」の示唆のように見えた。

このサイトを読んで感じたこと
この筆者が伝えたいことは、端的にいうと「日本は核廃絶を主張しているのに、核の傘の下にいることは、矛盾しているか?否か?」「日本は核兵器禁止条約に署名していないのに、核廃絶と唱えるのは、矛盾か?」という問いを、読者に問いかけている、と私は思った。
これって、どっちが正解とかは無く、感じ方の違いというだけだと思う。
私が一旦、私の解釈で、両者の言い分を整理してみることにした。
矛盾している、という人は、なぜそう思うのかというと、
「今の状況そのものを見たら、矛盾している、
要は、「現在」核廃絶を望む点と、「現在」核の傘にいる点が、同時に起こっているから、「矛盾している」」
と感じるのだろう。
そして、
矛盾していないという人は、なぜそう思うのかというと、
「今の状況そのものを見たら、日本は「現在」アメリカの核の傘に依存している、
だけれども、「将来」は核廃絶を望むので、そのために、今できることをしよう」
と感じるのだと思う。
私が、「現在」「将来」という、時間に関する言葉を強調した理由は、
この議論の原因は、段階的だということを、飲み込めるかどうか、だと思うからだ。
うーん、身近な例で例えるなら、
「過保護過干渉の親から離れたいと考えている娘が、今は親の経済力に頼っており、家から出られない」
という状況と、似ているかな、と私は思う。
親=アメリカ、娘=日本、家=核の傘
というふうに、置き換えてもらいたい。
この状況を
「親のことが嫌だと思っているくせに、今すぐ家を出ないなら矛盾しているじゃないか?」と見るか、
「今は、家から出られないかもしれないけど、何か勉強して、仕事に就いて、一人暮らしの初期費用を貯めてから、将来家を出たらいいんじゃない?」と見るか、
ということが、この核の議論と同じことが起こっているのだと、私は解釈した。
このサイトの筆者は「政府が核軍縮・不拡散措置を段階的かつ着実に推し進めながら核兵器の廃絶を目指そうとしていることに目を向けられていない。」と述べているが、
私が先ほどあげた例と照らし合わせて考えてもらえると、もしかしたら納得してもらえるかもしれない。
この筆者は「真の矛盾とは、核兵器の脅威がなくなった状況なのに、核の傘から脱却せず、核軍縮を押さないこと」
と述べているが、
私はこれを解決するには、「周りの状況に合わせて、日本の姿勢を調整する」ことが重要だと考える。
例えば、
・防衛費を上げて、防御力を強化し、相対的に、核の傘の依存度を下げる。
というのはどうだろか?
また、核兵器廃絶長崎連絡協議会のサイトでは「北東アジア非核兵器地帯の創設に向かうことはそうした努力の一つ」と書かれているが、これは政治的メッセージになりうるので、外交的に、日本のスタンスを国際的にアピールできると私は推測する。
※今回の考察は、この元サイトの筆者の立場や思想に沿った場合の私なりの解釈であり、他の立場からは異なる結論も導かれうる。

出典
(
https://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/recna/web/nwh_guide2024/
)