ハルマゲドンはいつ来る?キートンのキリスト教講座 分析レポート
このサイトのデザインの良いところ
サイトの最上部、ロゴマークの左側には、イエスキリストのイラストが描かれている。羊が周りにいるのは、イエスは良い羊飼いだからだ。羊の意味は、イエスに従う人々、要は信者の象徴である。
また、このサイトの挿絵は、カートゥーン調のようだと感じた。LEGOのアニメイラストや、カートゥーン絵、ディズニーのような、海外風の丸みのあるキャラクターデザインと豊かな色彩が特徴だ。
なぜカートゥーン調にしたのかというと、おそらく、
ハルマゲドンを写実的に描いてしまうと、怖いので、
このようなカートゥーン調の絵柄にすることで、寓話絵本のような印象を与えるためだと思われる。
またカートゥーン調はグローバルな視覚言語でもあるので、キリスト教について語る時に最も相応しい。
ただ、オウム真理教の「ハルマゲドンが間近に迫っている!王蟲に入らないと、、、」の吹き出しのところで、メガネをかけたサラリーマンのようなイラストが使われているのだが、なぜ、麻原彰晃風のイラストを使わなかったのかが不明である。ロン毛の髭を蓄えたおじさんのイラストを使えばよかったのにと思った。

このサイトを読んで感じたこと
このサイトの筆者は
「実は聖書にはヨハネ黙示録の一箇所にしか出てきません」「善と悪の最終決戦を象徴的に表したもの」
と述べているが、
この文章から、基本的に普遍的キリスト教会は、ハルマゲドンについて詳しく教えたりしないということが推測できる。
普遍的キリスト教では、ハルマゲドンに対してあまり重視していない。「善と悪の戦いの象徴」程度の認識であるだろう。あくまで象徴的な扱いである。
普遍的キリスト教会の礼拝ミサでは、主に福音の指導や隣人愛の教えの時間になるため、ハルマゲドンについて繰り返し教えたりしない。
このことがなにを示唆するのかというと、
逆に、ハルマゲドンのシナリオを緻密に教えてる宗教は、新興宗教でよく見られる特徴であるということだ。
その根拠として、これまでの宗教の歴史上、
例1エホバの証人
「ハルマゲドンに備えよ!」と強調しており、
信者ではない者、世の人々は、ハルマゲドンで死ぬという極端な終末論である。
例2オウム真理教
「核兵器や化学兵器による、物理的な最終戦争、第三次世界大戦が間もなくやってくる!」と強調しており、
終末はもうすぐだから、家庭を捨てろ、財産は全てオウムへ、と、指導された。
ハルマゲドンを生き延びるのは、真理を知るオウムの弟子のみ、という教義である。(あとそもそもオウム真理教はキリスト教系セクトというよりは、仏教メインの、様々な宗教の教義を下敷きにし再構成している折衷的な教団であり、
ハルマゲドンという言葉はキリスト教の言葉だが、シナリオは完全にオウムオリジナルであり、正統派キリスト教のシナリオと全く異なる。)
のような、ニュース報道が過去に何度も行われてきた。
また、このサイトの筆者は文中で、「ハルマゲドンの具体的な日時は不明です」「マタイによる福音書で、ハルマゲドンの具体的な日時をご存知なのは、父なる神だけ」と、マタイによる福音書を引用して述べている。
それに続き、「ハルマゲドンに関する有名な予言」の章では、「麻原彰晃の予言」「1995年11月11日にハルマゲドンが起こる」「ハルマゲドンが間近に迫っている!オウムに入らないと生き残れないぞ!などと人々に不安を煽った」
と述べられている。
なので、この文章から、
ハルマゲドンが何日に起こる、ハルマゲドンはもうすぐだ、死んでしまうぞ、という、「ハルマゲドンの日時予言と脅し」を繰り返し利用されてきたことが、新興宗教を特徴付けている。
