近代日本人の肖像 坂本龍馬 分析レポート
このサイトについて
このwebsiteは国立国会図書館が運営する、日本の偉人を紹介するサイトである。
このサイトのデザインの特徴・良い点
アンティークな雰囲気のwebデザインであり、ヘッダー部分の小豆色の背景、真珠色や銅色の額縁、そして細密に彫刻された額縁に入れられた坂本龍馬が、古色蒼然な佇まいを感じさせる。
他の歴史系のサイトは大体デザインがこだわられていないものが多い中で、このサイトは造形や色づかいに崇高さや品を感じる。
メニューバーの「職業・身分から探す」に関して、アイディアとしてはユニークで面白い。他の歴史系サイトではこのような機能は見たことがなかったので、斬新である。
坂本龍馬は「政治家」にカテゴライズされているが、私個人的な見解としては、「実業家」のカテゴリーにも坂本龍馬を加えるべきだと思う。なぜなら坂本龍馬は政治活動を行いながら、「亀山社中」という貿易結社を経営していたからだ。共に脱藩したメンバーで出資し合い、利益をメンバー間で分配していたため、お金儲けの仕組みづくりや株式会社のような組織を作っていたからだ。
デザインの改善点
しかし、名入れプレートの影の付け方が、壁から直角に起き上がっているように見えるところが、一見工夫されているようで、現実的では無い描写だと思う。

また、関連人物のところで、偉人たちの写真のすぐ下に、ガイドポールのようなイラストが表示されているので、読者に美術館や絵画を連想させるのだが、このサイトは図書館なので、このサイトにこのイラストは不適切だ。
デザインの基本ルールとして、全てのデザインには意味がないといけないので、無関係な装飾は不要。
このサイトを読んで感じたこと
坂本龍馬について、端的に経歴が述べられた文章である。こういった歴史系のサイトは、もっとたくさんの説明文をいくつかの章にわけて書かれていることがほとんどなので、このサイトは読み応えが無いと思う。このサイトに書かれている解説は、誰でも知っているような内容であり、文章表現にオリジナリティや筆者の意図が全く込められていないため、読者や来館される人々に、どんな価値を与えたかったのかが不明である。
例えば、子供向けにやさしいことばを使って説明してみるとか。もしくは図書館らしく、坂本龍馬に関する本を紹介し、本の記述内容の違いについて解説してみるなど。